アコースティック考
さみだれ雲が立ち込める季節になりました。
長年暖めて来た舞台
小規模な編成のアコースティックなライブは、やはり楽しかった。
細かい趣の所作は気が抜けないし
会場が小さければ小さいほど目の配りや指先の置き所が気になる。
客席の皆さんをそれぞれ違う夢物語りに誘う
そんな万華鏡のような歌のストーリーは本当に難しい。
やはり思い描いたトライアルは
飛び立つ前にスタートラインのゼロまで戻ってしまい
高島野十郎の蝋燭の絵のような孤高なライブを・
と思っておりました私は見事に押し戻されて、結果、普通の
ごくごく普通の布施明の歌舞台に納まって仕舞いました。
一筋気だけではなかなか成就出来ませんが、それ故に楽しいのです。
然れば、この先の灯りが少し見えた感じがするのです。
さあ、次はジャズライブ。その日の天気で楽しんでみよう。
水無月 布施明