MESSAGE

– 希望・Hope –

コロナ禍の後の世の中は全てがIT化·Online化の生活が主体になると言う。
では、この後の文化,芸術、そして我芸能は、どうなって行くのだろうか。
案の定と言うべきなのか、緊急事態宣言以来、語られる事はなかったし、
解除後も立ち上がる事も、声があがる事も、恥ずかしながらほとんど無かったような感じである。
でも仕方ないのかも知れない。
我々は元々の“風” のような生業と心のどこかで承知しているのだから。
人の生活は“衣.食.住”
それが基礎で、それを守るために人はせっせと
収入を得ようと汗を流す。それが経済というもの。
そして、その中から余分ほどを “ 心の癒し”に人はむける。
そこに文化·芸術·芸能もすっと寄り添って生きている。
我々に使命があるのならば、安らぎ·夢,喜び·悲しみ·想い出·涙…
それらを手のひらの血の流れが見えるほどの芸に全てを込めて届ける。
そんな夢げな使命を生業としている者達であるのだから。
だから、必要とされながらも有事のおりの生きぬくのみの身遇ぎの中では
「んー、まあまた後で…」と言われても致し方ないと思うのです。
日本の美意識”もののあわれ” が舞い戻る事を祈りながら、音取りを怠りなく居よう。
コロナ禍にもIT化にもOnline化にも伝統は戦いを挑むよ。

令和二年皐月
布施明